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年齢層アップのコバルト文庫

「まほろ駅前多田便利軒」 三浦しをん
東京のはずれに位置する“まほろ市”。この街の駅前で営まれる便利屋稼業。

この作家さんは初めて読みます。
お名前からして、痛いくらい若くてストイックなひとか、それか、お若くて自己陶酔型かどちらかだろうと勝手に想像していました。
TVドラマになりそうです。
挿し絵があり、この挿し絵で得をする場合もあるでしょうけれど、損をするようにも思う。挿し絵の画風が好きで、そういう男同士の“友情”を好む読者はいるでしょうけれど、挿し絵故に、登場人物のもつ泥くささの想像力が萎えてしまう場合もあると思う。

DNA鑑定という親子関係が出てくるが、少し安易な印象をうけた。DNA鑑定は刑事上のことがなければできなかったと、確か学生時代には認識していた。が、今はお金をだせばン万円で誰でもできるようで、その点の「流れ」が時代を感じさせるといえば感じさせる。親子をDNAで関係づける、のには意図があったろうけれど、ほんまは作者自体がそれに対してどう感じているのか、わたしには疑問だった。道具にみえたなあ。新しいといえばそうなんだけれど。それ以上の一歩踏み込みがわたしには感じられなかった。結局消すことで解決していたりするし。行天くんはいかにもワケありで、ほんとにワケありだし。なんというか、命が全体的に軽いなあ。と思う。エンタメ系だからかなあ。なんとはなく、年齢層があがったコバルト文庫と言う感じがする。

直木賞は本人のため、というより出版界の事情にみてきます


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